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第5回 顧客の創造

お客さまを創ろう
お客さまを満足させることこそが、最良の販売促進策であることは言うまでもないことである。そのためにはなんといってもレベルの高い店舗運営をすることである。
そして、そのことが現在のお客さまにこれからも利用して頂くための最良の方法なのであるということを店舗運営の絶対条件にしなくてはならない。
これからお話すことは、この前提があってこそ成立する真の顧客創造のための施策である。
つまりレベルの高い店舗運営を最良の販売促進策と位置づけた上での、更なる発展のための手法である。
それは現在のお客さまだけではなく、将来お客さまとなる可能性のある人にも、自店舗の良さを知っていただく必要があるためである。
本当に良い状態であればこそ、多くのお客さまに知って頂き、そして利用してもらうことで、社会に貢献出来るのである。
お客さまの方も、価格も然ることながら、サービス・クオリティー等の面でも納得できるお店を追い求めているのである。しかし、この情報過多時代にどこに行ったらそんな良いお店があるのかが分からないのである。
だから打って出ることで、お客さまに我々の存在を知って頂くのである。
いくら良い商売をしていても、単に待っているだけで、お客さまからやってくる時代ではないのである。
そこで待ちの商売から、積極的に出てゆく商売へと変身するのである。
店舗マネジメントの最終的な狙いも、常に新しいお客さまを創る「顧客の創造」にある。つまり、自らの力でお客さまを創り続けることである。
そして自らの力でお客さまを創る喜びと、お客さまを本当に大切にするマインドを身に付けることで、明日の店づくりを進めていかなくてはならないのである。 
このことを一般的にはマーケティング活動と呼ぶ。
つまりこれから話すことは、お客さまを自らの力で創る手法のことである。

ホテル・レストランのマーケティング
ホテル・レストランのマーケティングは、大きく分類すると3つの活動になってくる。
1) スタンダード(Standard)
2) 価格(Price)
3) プロモーション(Promotion)である。
この3つの活動が合致してはじめて繁盛店となるのである。
それではこの3つの活動を分解してみたい。

スタンダード(Standard)
先ず1番目のスタンダードであるが、これは一般の消費活動におけるモノ・製品(Product)と言われるものである。
高価なモノになってくると必ず保証書がついてくるが、今の時代よほどの事がない限り不良品を買うことはない。
我々の場合はそれを料理やサービス、そしてクレンリネスやアトモスフィアといったもので表現している。
料理を見直したり、サービスを見直したり、さらには雰囲気を見直すことも広い意味でのマーケティング活動になってくる。

価格(Price)
次に価格の設定である。価格は単に安い高い、の問題ではない。
重要なことは提供するスタンダード(Q・S・C・A)に対して、その価格が妥当で価値があるかどうかである。勿論収益の問題も無視できない。
そう言った意味で適正価格、つまりお客さまが得をし、我々も得をする価格の設定が重要になってくる。これがマーケティング活動の2番目の価格(Price)である。

プロモーション(Promotion)
そしてマーケティングの最後にくるのが、今回の本題になるプロモーション(Promotion)活動である。
我々の商売は「待ちの商売」と言われていた。つまり来ていただいたお客さまの満足を得ることである。
極端な話になるが、ひたすらお客さまを待ちながら商売をするのである。
勿論来て頂いたお客さまの満足を得ることが商売繁盛につながることは間違いないが、それだけでは生き残れない時代になってきているのも事実である。
そこで、店長・支配人たちがしなくてはならない活動がプロモーション活動である。それは、自らの力でお客さまを創り続けることである。
お客さまを創り続け、そしてお客さまを増やすことの出来る店長・支配人こそが真の実力者ということである。
そのためには、現在のお客さまには引き続きご来店していただくための良いオペレーションと日頃のご愛顧にお応えする活動をし、新たなお客さまの開発には市場調査に基づく的確な活動が重要になってくるのである。
この活動がお店を繁盛店へと導くのである。
その前に、自店舗の商圏を隈なく歩くことで、いったい自店舗がどのような場所で商売をしているのかを自分自身で把握しなくてはならない。
しかしこんな基本的なことが出来ていない店長・支配人が実に多い。
どこに商業施設があり、1日の集客数はどうなっているのか?
どこに官庁街があり、どれぐらいの人が訪れるのか?
どこに学校があり、生徒数はどのくらいいるのか?
主要な事業所はどこにあり、どのくらいの人が働いているのか?等である。
こんなことすら知らないで商売をしている店長・支配人では、お店を発展させることなどできない。
このことが出来ていないのであれば、自店舗の商圏を設定し、一度隈なく歩いてみる必要がある。これが出来て、はじめてプロモーション活動がスタートする。
今回はそのプロモーション活動の準備段階まで説明することにする。

自店舗の現状分析
プロモーション活動の第一歩は、自店舗の現在の状態を客観的に再認識することにある。それには、内部分析だけではなく、外部の競合店の状況も含めてトータルな分析が必要である。つまり、自店舗の状況を本当に知るということは、競合店を知り、そして市場を知るということである。

自店舗分析の4つの手法
1. 売上高の推移を把握する
・ 曜日別時間帯別に売上高(来客数)の現状を知る。
・ 曜日別時間帯別に前年の推移を知る。
・ ピーク時間の一時間あたりの来客数を知る。
・ パート・アルバイトの戦力を知る。

2. 競合店調査
・ 競合店の売上高を知る。
・ 競合店の時間帯客数を知る。
・ 競合店のメニューを知る。
・ 競合店の販促状況を知る。
・ 競合店のQ・S・Cレベルを知る。

3. アンケート調査
・ お客さまがどこから来ているのかを知る。
・ お客さまがどこから来ていないのかを知る。
・ 開拓できる地域を知る。

4. 視認性調査
・ 自店舗の看板の視認性を知る。
・ 夜間の視認性を知る。
・ 駐車場のアクセス状況を知る。
・ その他自店舗の強みと弱みを知る。

3つの基本ターゲット
プロモーション活動を展開してゆくためには、自店舗の現状分析に続いて3つの基本ターゲットを設定しなくてはならない。
これはターゲットを設定することにより、効果的なプロモーション活動を展開してゆくためである。
では次の流れに沿って、自店舗の基本ターゲットを設定してみよう。

1.どの時間帯のお客さまを増やしたいのか?
自店舗の問題となる時間帯や、今後期待できる時間帯を先ずは明確にする必要がある。
売上対策の基本は、時間帯対策である。
そうなるとオペレーションの強化と平行しての販促活動が重要である。

2.どの地域のお客さまを増やしたいのか?
どの店にも必ず、1次商圏、2次商圏、そして3次商圏がある。
全く来ない地域にいくら販促を仕掛けても、それはお金の無駄と言うものである。
問題は、核になる商圏で、自店舗ではまだ取れていない地域である。
ここへのアプローチがプロモーションの活動を効果的にしてくれる。

3.どの客層のお客さまを増やしたいのか?
ファミリーなのかビジネスマンなのか、それとも学生なのかを明確にする必要がある。
これによって、プロモーションのツールもコピーも変わってくる。
時間帯を明確にし、攻める地域を明確にし、そして客層を明確にするのである。

2つの基本戦略
自店舗の現状分析、3つの基本ターゲットとプロモーション活動の準備の最終段階は2つの基本戦略の設定である。
その2つとは、プロモーションツールの決定とアクションプランの作成である。

1.プロモーションツールの決定
3つの基本ターゲットを決定したら、次に行うことはプロモーションツールを決定することである。ターゲットとプロモーションツールが合致していないと、折角のプロモーション活動も期待した結果を得ることは出来ない。
そこでツール選びには、十分注意を払う必要がある。

2.アクションプランの作成
良い仕事を行う基本は、良いアクションプランの作成と、そのアクションプランの確実な実行にある。
そこで先ず、やらなくてはいけないことが良いアクションプランの作成である。
アクションプラン作成には、明確な計画と数値目標の設定が必要である。
場当たり的になんでもやる。と言うやり方では、対策と結果を把握することができず、同じ失敗を繰り返すことになる。
具体的には以下の事項を計画に取り込む
1.どの時間帯のお客さまを増やしたいのか?
2.どの地域のお客さまを増やしたいのか?
3.どの客層のお客さまを増やしたいのか?
4.販促のツールは何をつかうのか?
5.販促の時期と数値目標はどうするのか?等である。
以上が、プロモーション活動の準備作業になる。
ここからが具体的な活動になってくる。

2つの販促活動
プロモーション活動をスタートする前に、基本的な活動についての理解をしなくてはならない。プロモーション活動には、2つの方法がある。
このことを先ずは覚えてもらいたい。
それでは、その2つの活動について説明する。
先ずは店舗内で行う活動で、現在のお客さまの来店頻度を高めることが目的のものである。この活動を店舗内活動と呼んでいる。
いまひとつは、店外で行う活動で、商圏内に自店舗の存在とそのイメージを広め今後のお客さまとなる可能性のある人の来店を促進することが目的のものである。
この活動は店舗外活動と呼んでいる。
この2つの活動が、店長・支配人がしなくてはならない店舗におけるマーケティング活動になってくる。この続きは次回説明するとしよう。
以上

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